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のらねこ のべるっす

個人小説の更新日記。たまには絵とか文とか載せるかも。

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小説『イイカゲンなお魚生活』

Category: 小説 イイカゲンなお魚生活  


ずっと昔に書いてたヤツーっ!

【キャスト】
主人公 二十歳そこそこ 男 専業主夫
嫁  年上女房 バリバリのキャリアウーマン
子供(は場合によって考える)

↑のキャラを代用して、身近に起こった出来事を日記代わりに書こうとしたヤツ。
殆ど日記。キャラだけ架空、みたいな?

とりあえず、ある分だけ、続けて出しますヨ~。
今回の【お魚生活】はとら太VS熱帯魚水槽を端で傍観していたアタシが勝手に面白おかしく仕立てたモノっす!
キャラ替えるワケわかるでしょ?とら太じゃ全然オハナシにならないものー。



小説 『イイカゲンなお魚生活』


切欠はちょっとした気紛れからだった。
生活雑貨を買い足しに近所のホームセンターへ足を運んだときの事。入り口脇に広がるペット関連のブースに何気なく目をやり、不意と思考がとまった。
犬、猫と言った獣系グッツを筆頭に、鳥や魚類も豊富に取り揃えられていて、それに関連するグッツも様々と陳列されている。その中、一際目に付く場所に浅い水槽がおいてあり、エメラルドを思わせる水草の群生が磨きぬかれたガラス越しに見えた。
昔から植物は好きだ。吸い寄せられるように傍に寄り、上から脇から眺めているうちに、衝動がこみ上げてきた。これぞ、衝動買いの衝動。
ウチには立派な水槽があるのだが、いかんせん連れ合いの所有物というイメージが強く、また強引に押し付けられても厄介なので、手出しは一切しないように心がけていた。
しかし眼前の癒し系グリーンはそんな怠け心を揺り動かし、ついに買う決心にいたらせた。今にして思えば、コレが全ての切欠なので全く罪な草だと言わざるを得ない。
 購入したのはレッド・グラスとベトナム・ウォーター・スプライト。
レッド・グラスはその名の通り有茎に赤い針状の葉を広げた何とも鮮やかな草だ。対するベトナムは高さ十センチほどの低身でレース状の細かい襞がフワリと広がり、柔らかな若草色が見るからに癒し系だ。
値段はレッドが150円、ベトナムが350円。俺の想像を遥かに下回る安値だった。とりあえず試しに一本ずつ購入し、ウッキウッキと弾むような気分で帰宅した。
家に辿り着くなり早速水槽へゴー!
60センチサイズの水槽はお局の領域に達した可愛げのないエンゼル・フィッシュが三匹と、底にろ過機能を備えた乳白色のジャリ、中型の珊瑚岩が一つあるだけの殺伐とした空間である。
エンゼル達は、中々の大食漢で、ガラス越しの人影を見つけるや否や餌を強請りに水中を上昇し、おちょぼ口を懸命にパクパクと動かしてみせた。何がエンゼルだ。慎みや上品さには程遠い。尤もエンゼルを素直さ、とか天真爛漫さと言った言葉で言い表すつもりなら、これほど的を得たサカナも他にいないだろうが。
ウルサイ。お前等に用などないわ。と冷たく睨みすえて、俺は買ってきたばかりの草を袋から取り出した。俺にとって重要なのは見目麗しい水草チャンであって間違っても葬式の垂れ幕色をした辛気臭いサカナではないのだ。
細長い肌色の棒に奇襲をかけられたエンゼル達が、泡を食ったように水槽の中を泳ぎまわる。それを尻目に底のジャリを指で掻いた俺は、ギエッと奇声をあげて仰け反った。
人差し指が硬質な小石に触れた刹那、何事かと見紛うばかりの黒煙が猛然と立ち上がったのだ。まるでSFか恐怖映画の世界だ。
『白の力よ。悪しき魔力に対抗すべく我に力を!』・・・・いや、現実逃避に妄想している場合ではないだろう。
引越し早々、ボロ屋二階の壁の亀裂に指を入れ、マックロクロスケの大群に遭遇したメイとサツキの気持ちを限りなく理解した瞬間だ。
こういう場合は何はともあれ
「なんじゃこりゃぁああああ」
松田裕作の真似で叫ぶに限る。
水槽の中は著しく汚れていた。ガラス面にはびっしりと茶色のコケが生え、敷き詰められたジャリの中にも何とも言いがたい微細な屑が交じり合っている。石に緑のコケが付着して出来た似非マリモが大小交えて数十個いる。
小瓶に詰めて近所のクソガキに売り飛ばそうか。よからぬ企みに暫し逡巡の間を置く。
いやぁ、俺って視力悪くて、なーんにも見えないのよね。
心の中で唱えた呟きに、己の良心が「えっ!それでイイワケェ?」と非難の声をあげる。そりゃ、そうだろう。この有様は知ってしまった以上素通りを許さないレベルだ。立ち入り禁止区域、レベル・フォーだ。・・・だったらKEEP OUTのテープくらい張っておけっての。
怠け者は当然のように次の行動を躊躇した。
殺伐とした風景にちょっと彩りを添えるのが俺の本意だ。それ以外は当然望んでいない。しかしだぁ・・・・。この我が子同然のカワイ子チャンを何食わぬ顔でこの魔窟に投入する気にはなれない。
仕方ないか、と溜息を吐き俺はようやく重い腰を上げた。

続く
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テーマ : 自作BL連載小説    ジャンル : 小説・文学
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Author:のらねこ きぢとら

『きぢ子』と『とら太』。

小説は『きぢ子』。
このブログの管理は『とら太』。

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